ポメラニアンは日本でもポピュラーな犬種です。
ころころとした丸い体型は、多くの人の心を魅了してきました。
小さな耳と、二層の被毛、クルっと上に巻いたしっぽは、
ポメラニアンが小型のスピッツであることを示しています。
ポメラニアンの特徴である、ころころとした丸い体型は、
被毛によって作られています。
ポメラニアンの被毛は、柔らかな下毛と、
まっすぐに開立した太くて堅めの上毛からなっています。
首部分の毛は厚いひだ襟状になっており、
これが体型の丸さを一層引き立てているのです。
ポメラニアンは小型犬に分類されます。
体高は約20cmで、体重は1.8kg〜5kgほどです。
ただし、稀にではありますが両親の遺伝の影響で、
10kg前後の体格になる個体もいます。
ポメラニアンの性格は、一言でいうと陽気で活発です。
愛らしい見た目と同様、一緒にいてとても楽しい犬種と言えるでしょう。
また、好奇心も旺盛で、犬や人に対してとても社交的です。
その一方で、頑固な部分や警戒心の強い側面もあります。
しかし、頭がよく、もの覚えも早いため、
しっかりとしつけを行えば、番犬としても活躍できます。
ポメラニアンは遊び好きで非常に活発な性格です。
警戒心が強いのも、裏返せばそれだけ飼い主には
忠実であるということでもあります。
愛情を注いで飼育すれば、必ずそれに応えてくれるでしょう。
ポメラニアンの毛色について説明します。
ポメラニアンの飼育を考えている方は、
まずこの犬種の毛色について知っておくことが必要です。
毛色とは単に見た目の問題ではありません。
毛色は、個体の健康状態を把握する上で重要な要素です。
本来の毛色を熟知しておくことで、
個体が現在どのような健康状態にあるのかがわかります。
今日、日本で正式に登録されている
ポメラニアンの毛色(スタンダード・カラー)は、全部で13種類あります。
オレンジ、ブラック、ホワイト、クリーム、ブラウン、ブルー、
チョコレート、レッド、ビーバー、ブラック・タン、
オレンジ・セーブル、ウルフ・セーブルの13種類が、
JKCによって定められている公認カラーとなっています。
血統書付きの個体の場合、
上記の毛色がスタンダード・カラーとして記載されることになります。
ポメラニアンの毛色というとオレンジのイメージがありますが、
実はこんなにもたくさんに毛色があるのです。
また一方で、ポメラニアンには
公式に登録されていない毛色(ミスカラー)も存在します。
現在確認されている毛色は、ブルー・マール、ブルー・マール&タン、
ブラック・マール&タン、チョコレート・マール、
イザベラ・マール、オレンジ・マールなどがあります。
ミスカラーが発生する要因は解明されていませんが、
やはり遺伝の影響が強いようです。
稀少色ということで値段が高くなる傾向がありますが、
障害や病気が発生する可能性もありますので、注意が必要です。
トイプードル チワワ
ポメラニアンの歴史について説明します。
ポメラニアンは小型スピッツの仲間です。
この小型スピッツは、もともと北ドイツの
ポメラニア地方を中心に飼育されていたため、
地名にちなんで「ポメラニアン」と呼ばれるようになりました。
ポメラニアンが広く知られるようになったのは、
1888年にイタリアを旅行中だったビクトリア女王に、
ポメラニアンが贈り物として贈られたのがきっかけとされています。
実はこのときに贈られたポメラニアンは
体重が9kgもあったと言われています。
この出来事を契機に、19世紀以降、
ヨーロッパ各地でポメラニアンが飼育され始めました。
愛玩用のペットとして飼われるようになると、
ポメラニアンの小型化が進みました。
皆さんが現在知っている体型になったのはこの時期のことなのです。
ポメラニアンが日本に入ってきた時期や
由来ははっきりとはしていません。
しかし、一般的に知られるようになったのは、
高度経済成長期の座敷犬ブームの頃と言えるでしょう。
今日ではダックスフントやチワワなどがブームとなっていますが、
ポメラニアンはペットブームの火付け役ともなった犬種なのです。
ポメラニアンの歴史は人と供にあった歴史と言えます。
しかし、ポメラニアンのブームの影で、
当時は利殖目的で犬の繁殖を行う素人ブリーダーなどが横行し、
骨格が虚弱な個体やサイズが小さすぎて
多くの疾病を抱える個体などが生れるなど、悲しい歴史も持っているのです。
ポメラニアンのかかりやすい病気について説明します。
一般的に、ポメラニアンは次のような病気にかかりやすいとされています。
流涙症、膝蓋骨脱臼、水頭症、クッシング症候群、白内障、気管虚脱、
僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)、脱毛症、進行性網膜委縮症などです。
ポメラニアンは顔や頭に関する病気にかかりやすい犬種と言えます。
たとえば、涙の量が多くなってしまう流涙症。
この病気は目と鼻を結ぶ涙管が狭かったり、
詰まってしまうと発症する病気です。
白内障は人の病気でもおなじみの通り、水晶体が白く濁ってしまう病気で、
病状が進行すると視力が低下してしまいます。
ホルモン系の病気が多いのもポメラニアンの特徴です。
クッシング症候群は、ホルモンが過剰に分泌されることで生じる病気です。
症状としては、水分補給量が急に増える、おしっこの量が増える、
食欲は増えたのにやせる、左右対称に毛が抜ける、といった症状がみられます。
鼻が低いことも、特定の病気を引き起こす要因となっています。
先ほどの流涙症をはじめ、気管虚脱もこのことが原因となっています。
また、華奢な体型の割に活発な性格をしていますから、
骨折や脱臼の可能性も常にあります。
元気に遊ぶことは良いことではありますが、
あまりにも激しい運動は避けるようにしましょう。